
2025.10.13 コラム 2025/10/12 EU導入スタート!「EES(出入域システム)」とは?~ヨーロッパ入国がデジタル化される新時代~
ヨーロッパ旅行の出入国ルールが、10/12(日)から変わりました!
これは、シェンゲン圏に入国・出国する旅行者の情報を電子的に記録・管理する仕組みで、従来のパスポートスタンプ方式に代わるものです。
EESの目的は「正確・効率的な国境管理」
これまでヨーロッパでは、外国人旅行者が入出国する際、入国審査官がパスポートにスタンプを押して管理していました。
しかし、この方法では「滞在日数の誤算」や「不法滞在の把握の難しさ」といった課題がありました。
そこで登場するのがEESです。
EESは、第三国(=EU・シェンゲン圏外の国)からの旅行者に対し、入出国の日時、旅券情報、顔画像、指紋などをデジタルデータとして登録します。
これにより、滞在日数の自動計算や不法滞在の防止、国境通過の迅速化が期待されています。
日本人旅行者にも関係あり
EESの対象となるのは、ビザを必要としない短期滞在者を含む「すべての第三国の旅行者」です。
つまり、観光や出張でヨーロッパを訪れる日本人も対象になります。
初回の入国時には、空港で顔認証と指紋登録が行われ、その後の入出国情報は自動的にEESに記録されます。
これにより、パスポートへのスタンプ押印は不要となり、システムが自動で「90日間の滞在制限」を管理してくれるようになります。
入国時の流れはどう変わる?
EES導入後、入国審査では自動ゲート(顔認証・指紋認証対応)を利用するケースが増える見込みです。
初回登録時はやや時間がかかるものの、次回以降はスムーズに入国できるようになります。
手続きがデジタル化されることで、紙のスタンプ管理が不要になり、入出国データの誤りも減少すると期待されています。慣れるまでは今迄以上に時間がかかりそうですね・・・。
ちなみにイタリアはまだ導入されていないとか、されているとか。
渡航された皆様、新しい情報をいただけたら嬉しいです!
今後はETIASとの連携も
EESと同時に注目されているのが、「ETIAS(European Travel Information and Authorisation System)」です。
※過去の記事はこちら。
ETIASについて | イタリア留学専門のアドマーニ
これはアメリカのESTAのように、旅行前にオンラインで事前認証を取得する制度です。
EESが「入出国の記録」、ETIASが「入国前の事前審査」という役割を持ち、両者を組み合わせることでEU域内の安全性と効率性を高める狙いがあります。
ちなみにETIASの導入は2026年後期予定。日に日に導入予定日が遅くなっている気がしますが。
デジタル国境管理の時代へ
EESの導入によって、ヨーロッパの国境管理は新たな段階に入ります。
旅行者にとっては、最初こそ手続きが煩雑に感じるかもしれませんが、長期的にはスムーズで安全な入出国が実現するはずです。
スタンプがなくなる少し寂しさを感じつつも、私たちは「デジタル国境」の時代を迎えることになりますね。
ではci vediamo presto!!
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