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  Buongiorno!
  夏のバカンスシーズンを迎え、日本同様にイタリアも中部辺りは気温が30度を超える日が続いているようです。南部の方では最高気温39度なんて日もあるようで、東京でも猛暑とはいえ、想像しただけも汗が噴き出て来そうです…。
一方で、北部のミラノあたりは30度まではいかないよう。日本とイタリアは、同じくらいの緯度に位置しており(イタリアの方が少し上)、面積も同じくらいなので(日本の方が少し広い)、国内の気温差も何となくイメージしやすいかもしれませんね。
ただ、日本ほどの湿度はイタリアにはないので、同じ気温で暑いとは言っても、その感じ方は全く違います。ジメジメ、ムシムシといったことがないのは羨ましい…。
さて、今日は数あるミラノの観光スポットの中から一つ、お城のご紹介です!
ミラノの観光スポットといえば、

  ゴシック建築の最高傑作と言われる「ドゥオモ」。
  音楽が好きな方なら一度は訪れたいオペラ劇場「スカラ座」。
  レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』を見るなら「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」。
見どころたくさんのミラノですが、ドゥオモから歩いてすぐの場所にある、最大のルネサンス建築、中世の堅固な要塞の佇まいを感じさせる城があります。
その城の名前は、「スフォルツェスコ城」。

ここは、14世紀に権威を振るい、都市国家ミラノを支配したヴィスコンティ家の居城として建造され、その後、15世紀半ばにミラノ公爵となったフランチェスコ・スフォルツァが改築と拡張を行い、重厚な石造りの城塞が完成しました。
18世紀には、ナポレオン1世によって城の一部は破壊されもしましたが、現在残された部分だけでもその堂々たる姿は変わらず、堅牢な城塞だった当時を思い起こさせるのに十分な貫禄。
  1891年から1905年にかけて、建築家のルカ・ベルトラミらによって修復され、レオナルド・ダ・ヴィンチの未完の壁画が発見されるなどし、現在では市立博物館として内部も公開されています。

ところで、城を最初に建造したヴィスコンティ家にまつわるエピソードもちょっとだけご紹介。
ヴィスコンティ家は、イタリアで最も古い部類に入る高貴な一族の一つ。一族からローマ教皇グレゴリウス10世を輩出したことでミラノの支配権を得ると、1395年にジャン・ガレアッツォ・ヴィスコンティがミラノ公国を成立させ、15世紀までこの地を支配していました。あのドゥオモの建設も彼が始めたとのこと。
ヴィスコンティ家は、政治術策と芸術愛護のルネサンス的君主を多く輩出し、ミラノを芸術と創作の都市とする礎を築いたとも言えるようです。
ちなみに、『山猫』や『ベニスに死す』などの映画作品で知られるルキノ・ヴィスコンティ監督も実はこの一族の流れを汲んだ人物。
また、イタリアを代表する高級自動車メーカー、アルファロメオのエンブレムには、創業地ミラノにまつわるヴィスコンティ家の家紋が使われているとか。

その後、傭兵隊長として仕えていたスフォルツァ家のフランチェスコが、ヴィスコンティ家のお嬢さんと結婚。15世紀半ばにミラノ公の座につき、スフォルチェスコ城を要塞として完成させ、マキャベッリの『君主論』で良い政府の例として取り上げられるほどの功績を残したんだそうです。
見どころの一つは、入り口正面に高くそびえ立つ「フィレーテの塔」。
  中央には、4世紀にミラノの司教を務め、この地の守護聖人とされている「聖アンブロージョ」の石像がこの地を見守っています。
城内の「アッセの間」では、レオナルド・ダ・ヴィンチの未完成の壁画を、博物館の展示ではルネサンス期の工芸品や衣装、彫刻のコレクション、絵画などを多数見ることができます。その展示の中には、あのミケランジェロの最後の作品である「ロンダニーニのピエタ」も。
城の裏側に広がる緑豊かなセンピオーネ公園で散策の休憩を取りながら、ミラノの歴史に思いを馳せてみるのもいいですね。

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