2015.04.30 イタリア文化 コラム&ブログ シチリアという場所
みなさま、お久しぶりです。
Facebookにちらりと写真を載せましたが、
実は先日シチリアに行ってきました。
自分の所用と仕事のためでしたが、実は今回シチリア初上陸でした。
私は今現在南イタリアに住んでいるので、正直なところ南はここで充分と思っていたので(むしろこれ以上は無理と思っていた)
昔に比べてシチリアへの興味は、正直なところ少しずつなくなってはいました。
昔、フィレンツェ留学時代に、友人とサルデーニャに行ったのですが、
それはそれはもう大冒険だったのを覚えております。
でも既に南イタリアに慣れた今、シチリアへの旅はさほどのものではないと思っていたため、
正直鼻歌でも歌っちゃうくらいの余裕をかましておりましたが….
もーすべて覆されました….
シチリア、すごい強烈!
どっぷりハマりそうなくらい好きになってしまった…..
パンチのききかたがプーリアどころではございません。
いや、パンチのききかたが違うと言った方がいいのでしょうか。
北イタリアしか見たことがない、
もしくは北イタリアの整った町並みが好きな方、
そして南イタリアに耐性がない方、
上記に当てはまる方は、あまりのパンチに危険を生じる可能性がございます。
正直、向き不向きはありますが、
イタリア人の陽気さ、素朴さ、情深さが、ぎゅーっと詰まった場所です。
そんなイタリアを見たい方が是非どうぞ。
そんな私が見たシチリアを少しだけご紹介したいと思います。
まずはパレルモ。
さすがはシチリアの首都。非常に大きな街。昔にシチリア王国があっただけに、王様が居た形跡も多く、
街も碁盤の目のように通りが綺麗に分かれておりました。
そして、すぐに目についたのが、車が多く、かなりの排気ガスの量。
これには最後までやられました。空気が非常に悪いです。知らなかったことにしながら歩いていたら
のどが痛くなってしまった….とほほ。
ふと覗く、荒廃感というか、昭和感というか、そんな雰囲気の感じる独特の小道がたくさん。
この荒廃感が好きなんですけどね。
ところどころ垣間見える、シチリア王国の首都の名残。
そしてなによりも興味深いのはこのパレルモの歴史です。自称歴女の私は、歴史を知ることによって街を知ると思っているふしが
勝手にありますんで、パレルモについて調べてみた勝手なうんちくを聞いてください。
シチリアは昔はローマ帝国に征服下にありましたが、
9世紀には、すぐに真下の北アフリカよりイスラム教徒が侵略をし、イスラム教徒により制圧されました。
なんともイスラム王朝まで作られ、大きく発展、繁栄したこのシチリアのイスラム王朝は、多くのモスクまで建てました。
そこで素敵なのが、キリスト教徒は迫害されずに、なんとキリスト教徒とイスラム教徒が共存していたということ。
なので街の協会はイスラム式技術が取り入れられたモスクのような外見が残り、ゴシック式とイスラム式が混合した
独特の建物が数多く残っています。
その後11世紀にノルマン人によって制圧されるシチリアは、ノルマンシチリア王国として新設され、
当時の王朝がフランス人ということもあり、今度はフランス文化も混合し、さらに独特の文化を作り上げたのです。
なので街は、荒廃しているにも関わらず、どこか気品が残るパレルモ。
本当に不思議です。
そこでこのイスラムとキリストの混合様式を見る!と絶対に決めていたので、
行った先はノルマン王宮(最初マルトラーナ教会と書いていましたが、勘違いでした。修正します〜)
天井は木製で、かなりイスラームを感じます。
この黄金もモザイクも、開いた口が塞がらなくくらい感動しましたが
その上のイスラム式の天井も信じられなくくらい美しいです。
このミックス、衝撃的です。
どうだー!この金ぴかのモザイク!!
権力をしっかりと表現してくれていますね。
こんな巨大で美しいモザイクはなかなか見れません。すごいとしか言いようがありません。
こんなパレルモのイスラムとキリストの合同傑作、
至る所に垣間みれるから素敵です。
こんな感じで、気がつけばイスラムの風を感じます。
どうですか?
なかなか興味深くないですか?
そしてお次は食べ物編。
これがなくてははじまりません〜。
乞うご期待♡
この記事を読んだ方にオススメの記事
新着情報
コラム&ブログ
- Piacere! ファビです! 2024/10/04
- 実家に眠っていたレシピ本のレシピを作ってみようの会 2024/10/01
- ボルセーナの城下町 2024/09/29
- アペリティーヴォ第4弾実施レポート 2024/09/27
- Pizzeria Sorbillo に行って来ました。 2024/09/25