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2015.09.23 コラム&ブログ ヴェネツィアのアックアアルタに注意!

Ciao!

今回のブログはいつものブログ作者に代わって、もと北イタリア留学生がお送りします!

 

僕は語学留学でミラノにいましたが、ミラノ滞在中に友人を訪ねて行ったヴェネツィアにすっかり魅了されてしまい、

語学留学後、縁あって舞い込んできたヴェネツィア滞在の誘いに飛びついたのでした。

ヴェネツィアについてはこのブログやChiacchiereでも紹介しているので、

わざわざ途中から出てきたなら別の都市の話をしてよ!と言われそうですが、

大変申し訳ございません。

 

今回のテーマは、

 

水の都ヴェネツィア!

 

イタリア半島を縦に旅をしようとすれば、

それぞれの主要都市へのアクセスは非常によく(国鉄トレニタリアと比較的新しい私鉄のイタロから選べる)、

快適です(言い過ぎ?)。

 

そこを横に移動しようとすると「特急列車」という選択肢が外れてしまい、

決して便がよいとは言えません。

ですが北部イタリア、ブーツに例えるとトップライン、を東西に結ぶ線路は、

距離も比較的離れているためか準特急的な列車(国鉄トレニタリアのフレッチャビアンカ)が走っています。

そのおかげでヴェネツィアへのアクセスも悪くはありません。

ミラノ留学当時はまだ誰でもチケットの早割を簡単に利用することができ、

片道17ユーロほどで2時間半電車に揺られていれば着いてしまうので、

連休さえあれば僕はヴェネツィア観光を楽しんでいました。

(現在は国鉄トレニタリアの割引に制限が付いてしまったので、安く旅行するには基本的には普通列車でのんびり行くしかないのです。とは言っても、3時間半ほどで着きますが)

 

僕が生活をすることになった家は、Giardiniという、島で唯一、緑の生い茂る地域にありました。

(芸術や建築の祭典、ヴェネツィア・ビエンナーレもここで開催される)

ヴェネツィアらしく、どこもかしこも歪んではいながら、どっしりとした佇まいのその家は、

至る所に美術品らしきもの(僕にとっては分からないものは全て美術品)が飾ってあり、

案内してくれた僕の部屋は、3階建ての家の屋根裏部屋を改装して造られた、

おしゃれな調度品の備わった、ボヘミアンのそれを思わせる空間でした。

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ただ、キッチンの向かいにお風呂があり、

その隣にはお手洗いと、全てコンパクトに収まっているその部屋には、

一切の仕切りがありませんでした。

丸見えです。

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この極めてオープンな生活、慣れてしまえば楽で楽で仕方がないのですが、

いかんせん友人が訪ねてくると、不便で不便で仕方ないのです。

ヴェネツィアで色々な人の家にお邪魔しましたが、ここまで前衛的な家は他にはありませんでした。

もちろん、文句を言っているわけではありません。

とても過ごしやすいところでした(棒読み)

ヴェネツィアと言えば、その文化や特色が東西南北多種多様なイタリアにおいて、ひときわ異彩を放つ町でもあります。

映画やおとぎ話に迷い込んだかと錯覚するような町の魅力に、ついつい意識することを忘れてしまいがちですが、

「この町には車が走っていない」ということも、現代社会をゆく僕たちには、極めて新鮮な環境ではないでしょうか。

車がないと、ここイタリアでも当たり前のことが、違った形で機能したりします。

例えば、

タクシーを呼べばもちろん、こんなタクシーがお迎えにあがります。

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警察車両はもちろん、

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救急車だってこうなります。

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歩きたくない人のための道が「運河」なのですから、当然のことと言えば当然ですよね。

言わずもがな、ヴェネツィアでの生活は「水」と共にあるのです。

「運河」そして「水」と言えば、今日のタイトルでもある、

(前置きが長過ぎて、タイトルなぞ忘れてしまわれたでしょう)

アックアアルタ

を外しては、ヴェネツィアでの生活は語れない、と言っても過言ではありません。

もちろん、旅行でもこのアックアアルタに当たることは珍しくはないでしょうし、

実際に当たってしまったら、なかなか一苦労です。

ただでさえ大迷宮ヴェネツィア、計画が思い通りにいかない町なのに、

予想していなかったアックアアルタに当たってしまったら、

程度によりますが計画は一度白紙に戻した方が良いかもしれません…

さて、このアックアアルタとはなんでしょうか。

ヴェネツィアの町が水につかる、家屋の一階部分が水につかる、という映像を見たこと、聞いたことはありませんか?

アックアアルタとは「満潮により町の一部が水に浸かってしまう現象」のことなのです。

そして、ヴェネツィアでの生活はこのアックアアルタとの戦いでもあります。

アックアアルタが来る前には、島内を身の毛のよだつようなサイレン(水の高さによって4段階のサイレンがある)が鳴り響きます。

(そんなこと知らずに夜の道を一人で歩いていた僕は、突然鳴り出した初めてのサイレンに、世界の終焉を覚悟しました)

このサイレンが鳴ると、「なるべく」人々は家路へ急いだり、迫り来る水に向けて(気持ちの)準備をしたりするのです。

普段は歩道だったはずが、アックアアルタがやって来ると、あっという間にそこは運河になってしまうのです。

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(実際に運河になるわけではありません。運河の一部のようになってしまうだけです。)

アックアアルタが予想されると、主要な通りには臨時の歩道が設置されます。

しかしこれは主要な通りに限られたこと。

脇道だったり、水が頻繁には膝上まで上がらない道などはそのままです。

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するとこれがまた困ることに、朝出かけて夜帰ると道が無くなっている。

なんてことが頻繁に起こるのです。

なので、準備の良い皆さんはアックアアルタ予報をチェックします。

満潮による現象なので、ある程度は予想できるのですね。

ただ、ちょっとのアックアアルタぐらいだったら、長靴は足が蒸れるし、面倒くさいや。

といって出かけて、道が無くなり立ち往生。

「天気予報は夕立に気を付けてくださいと言うけど、基本的に晴れだし、傘はいらない」

と言って、ビショビショになって帰るのと同じ原理です。

ヴェネツィアで何年も生活をしている人にとっては、アックアアルタは親の仇のようなものですが、

それを目的とした観光客や、僕のようにまだ日の浅い人にとっては、とっておきの大自然エンターテインメントです。

大きなアックアアルタがあると聞くと、本領発揮をした水の都を見に行くが如く、

わざわざサン・マルコ広場(アックアアルタ時こそ、一番の見所!)へ出かけたりしました。

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ところで、ヴェネツィアの人たちは口を酸っぱくして言います。

「運河の水には気を付けろ」

運河に落ちたら、次の日は病気になるだろう。

それほどに、運河の水は汚い。

満潮になると海面の上昇とともに運河の水面も上がり、

その水が作り出すのが、アックアアルタです。

つまり、アックアアルタは、

汚い。

 

「運河の水には気を付けろ」

すなわち

「アックアアルタの水には気を付けろ」

ということなのです。

もちろんそんなことを知らない人たちは、

大はしゃぎ。

靴を脱いで気分はキンキキッズのジェットコースターロマンスな人たちや、

挙句の果てには水着でカフェのテラス席に腰かけて優雅な午後のひと時を過ごす人も出てくる始末。

繰り返しますが、アックアアルタの水は、

汚いのです。

 

…極めて汚いのです。

 

そんな人たちを横目に準備のいい僕は、

到着早々買った19ユーロの長靴を穿いていたので、

安心して

大はしゃぎ!

まったく楽しいのなんのって。

水に浮かぶカフェ!レストラン!大聖堂!

そして僕自信は、どう見ても水の上を歩いてるのです。

これがはしゃがずにいられますか。

しかし、人の不幸を横目に楽しむ人間に、自然は容赦なく罰をくだします。

なんと、

長靴の底に穴が!

買ったばかりなのに!

水が入るのなんのって。

挙句の果てには水の高さが長靴の高さを越えたもんだから、

上からも下からも水が入るのなんのって。

急いで家に向かうも靴の中はビショビショで、

もはやアックアアルタの影響のない普通の道でも、僕の靴は運河で、

溢れそうな涙をこらえて家に着くと、扉がないので文字通り一直線、すぐにシャワーへ駆け込み、

念入りに体を(特に足を)洗いました。

翌日になり、特に調子が悪くなっていないこのに安堵し、噂はただの噂かと息を下したました。

(それから数週間後、運河に落ちそうになったお年寄りを助けて自らは水の中へ落ちてしまった勇敢な友人は、

その後1週間寝込んでしまったので、あながち嘘ではなかったのかもしれません。)

ですので皆さん、

つまり僕が言いたかったことは、

ヴェネツィアへ行かれるときはアックアアルタに気をつけて、

長靴を買うのであれば、ケチケチせずに良いものを用意し、

万全の体制で挑んでくださいね。

※アックアアルタの予報は、ヴェネツィアのコムーネ(基礎自治体)のサイトで確認ができます。

http://www.comune.venezia.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/1748

(準備をしていなかったけど、濡れたくないし長靴をわざわざ買いたくない観光客の知恵)

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