
2025.09.24 コラム イタリアの都市・地域ライバル関係まとめ
Buongiorno a tutti! Come state?
みなさんこんにちは!お元気ですか?
今日はイタリアの都市のライバル関係をまとめてみました。
イタリアは小さな都市国家の集合体として長く分裂していた歴史を持ちます。そのため、隣町同士が競い合い、時に対立する文化が今も息づいています。
イタリアの地域ライバル関係は、
●歴史的な戦争・港湾競争
●経済的な優劣
●サッカーや食文化でのプライド
などが背景になっています。
こうした「隣町同士の対立」は、単なる喧嘩ではなく、地元アイデンティティを強めるエネルギーでもあり、イタリア文化の面白さの一つになっております!
1. ピサ vs リヴォルノ(トスカーナ州)
背景
ピサは中世に海洋共和国として繁栄したが、アルノ川の土砂で港が埋まり、勢いを失った。
一方、16世紀にメディチ家が「新しい港町」として整備したのがリヴォルノ。
対立点
- ピサ人は「古都の誇り」、リヴォルノ人は「新興の自由都市」の気風。
- サッカーの試合では特に火花が散り、Derby del Tirreno(デルビー・デル・ティレーノ)= 「ティレニア海のダービー」として知られる。
- リヴォルノは共産主義運動の中心地で、政治的にも個性が強い。
2. フィレンツェ vs シエナ(トスカーナ州)
背景
中世に金融と羊毛産業で繁栄した両都市。領地や影響力をめぐって長く戦争を繰り広げた。
象徴
1260年の「モンタペルティの戦い」ではシエナが大勝し、都市の誇りとなっている。
現代
今でも「パリオ(シエナの競馬祭り)」の際にはフィレンツェを揶揄する歌やジョークが飛び交う。
3. ジェノヴァ vs サヴォーナ(リグーリア州)
背景
両都市は中世の港湾都市としてライバルだったが、最終的にジェノヴァが勝利。
出来事
ジェノヴァはサヴォーナの港を破壊し、都市の発展を抑え込んだ。
現代
サヴォーナの人々は「ジェノヴァに潰された」という歴史意識を今も持ち、地元意識が強い。
4. パルマ vs レッジョ・エミリア(エミリア=ロマーニャ州)
背景
- 食文化(パルマのプロシュット、レッジョのグラナ・パダーノ)。
- サッカー(両都市は強いライバル関係)
- 性格の違い
パルマは貴族的でエレガント、レッジョは「人民の町」で実直とされます
5. ナポリ vs カゼルタ(カンパニア州)
背景
ナポリ王国時代の首都ナポリと、ブルボン家が築いた壮大な「カゼルタ宮殿」のある街。
現代
カゼルタの人々は「ナポリに文化・経済を吸い取られた」と感じる一方、ナポリ人は「地方都市に過ぎない」と見下す傾向がある。
…と、郷土愛に熱すぎるほどのイタリア!すぐに「おらが町」こそが一番!となっちゃいます。
でもその愛があるからこそ各都市の個性的で魅力的な文化が築き上げられたというわけですね。
イタリアへ行ったら、きっとすぐに各都市の郷土愛を感じることができるはず。
地元の人に混ざって、自分の留学先の街を徹底応援してみるのも楽しいですよ!
それでは次のコラムまでアドマーニ!
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