2022.06.11 コラム 守護聖人の祝日(その2 守護聖人はどう決まる?)
Buongiorno!
今日は前回に続き、イタリアの各都市に制定されている「守護聖人の日」について今日も少し見ていきたいと思います!
【前回未読の方はこちら♪】
守護聖人の祝日(その1 “聖人カレンダー”)
https://www.adomani-italia.com/blog/column/festa-del-santo-patrono-1/
イースターやクリスマス、イタリア共和国建国を記念した6月2日の共和国記念日など、イタリア全土で祝う共通のものの他に、都市によって異なる日に祝日があるなんて、日本人の私たちからすると面白い!
…と思いましたが、そういえば日本にも地域によって異なる祝日がありましたね。「都道府県民の日」。
日本の場合は、その都道府県が誕生した日を記念して制定されたものが多いようですが、イタリアの守護聖人の日はどのように決まったのでしょうか?
その街の守護聖人が決まるのにはいくつかのパターンが見つけられます。例えば…
- その街の出身の聖人である
- その街で亡くなった
- その街の司教だった
といったもの。あるいは、
- その聖人に関連した聖遺物が街に保存されている
- その聖人の日に勝利した
といった理由も挙げられます。
6月の守護聖人の日についてみてみると、洗礼者ヨハネの誕生日である6月24日を祝日としている、トリノ・ジェノヴァ・フィレンツェは、“聖ヨハネ”を守護聖人としています。どうしてこの3都市は聖ヨハネを守護聖人にしたのかというと、次のような理由が考えられそうです。
トリノ…「聖骸布(せいがいふ)」と呼ばれるキリスト教の聖遺物の一つがその名も聖ヨハネ大聖堂に保管されている
ジェノヴァ…1096年の第一次十字軍に参加した際に聖ヨハネの遺灰(聖遺物)を持ち帰った
フィレンツェ…6~8世紀にこの地を支配していたランゴバルド族の守護聖人だった
もう一つ、6月26日が祝日であるローマは、聖パウロと聖ペテロを守護聖人としています。
この二人の聖人は、かつてのローマ皇帝ネロによるキリスト教徒迫害により、ローマで殉教したと言われているんだそう。それが6月24日だったという確証はないけれど、聖人カレンダーにはこの日に二人の名前が載っています。
あの有名なサン・ピエトロ大聖堂は聖ペテロのお墓の上に、その対になるように建つサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は聖パウロのお墓の上に建てられている、
そう聞けば、二人がローマの守護聖人となったのも納得ですね。
今でもイタリアの各都市の守護聖人の日は、それぞれの都市の祝日です。
お店などは閉まるところが多いので、観光の際にはご注意を!
ただ最近では守護聖人に関連したイベントを行ったり、積極的に美術館などを開館したりすることも増えているようなので、その街独自のお祝いを見ることができるかも?
その都市の成り立ちや守護聖人にまつわるエピソードを知れば、その街の滞在がもっと楽しくなりそうですね♪
さて、今日はどの街でどんな聖人が祝われているのでしょう?
アドマーニが提携する語学学校はイタリア全土にあります。
どの街に留学しようかな?と迷ったときはぜひ一度ご相談ください!
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