
2025.08.08 コラム イタリアの祝日『フェッラゴースト』~イタリアの真夏の祝祭~
Buongiorno a tutti! Come state?
皆さんこんにちは!お元気ですか? 暑~~い毎日が続いていますね。
子供の頃、夏休みと言えばお友達と毎日のように遊んだり、小学校のプール開放へ行ったり、田舎の祖父母の家で畑仕事を手伝ったり…なんて記憶がよみがえりますが、最近は暑すぎて外で遊ぶのはちょっと危険ですね…。夏の過ごし方というのも、時代に沿ってだんだん変化していくのかな…と思う今日この頃です。
ところで、イタリアでは夏を語るうえで欠かせない祝日といえば、「フェッラゴースト(Ferragosto)」!
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、イタリア人にとっては一年で最も「完全に休む日」といってもいいくらい大事な日なんです。
毎年8月15日に祝われるこの日、街は静まり返り、海辺や山へと人々が一斉に繰り出します。
イタリアでは欠かせない夏の一大イベントであり、長期バカンスの中心に位置する日でもあります。
起源はなんとローマ時代!?
この祝日、もともとの起源は古代ローマ時代にさかのぼります。「フェッラゴースト(Ferragosto)」という言葉は、ラテン語の「Feriae Augusti(アウグストゥスの祝日)」に由来します。
これはローマ初代皇帝アウグストゥスによって紀元前18年に制定されたもので、収穫を終えた農民や労働者に休息を与えるための日でした。神々への感謝とともに、競技会や行進なども行われていたと言われています。
(…ちょっと待って、古代ローマ時代って!!とんでもなく歴史の深い祝日ですね…!!)
カトリックの聖母被昇天祭も…
8月15日はキリスト教では「聖母被昇天祭(Assunzione di Maria)」にあたり、聖母マリアが天に昇ったことを祝う重要な宗教的祝日でもあります。そのため、多くの教会ではミサが行われ、信仰的な意味でも大切にされてきました。
ローマ時代の祝日と、キリスト教の信仰が合わさって現在のフェッラゴーストになったというわけです。
イタリア人にとっての「リセットの日」
今のイタリアでは、この日を中心に1~2週間ほどの長めのバカンスを取るのが一般的。
街中のレストランや商店、会社なども一斉にお休みになることが多く、大都市でも「ゴーストタウン!?」ってくらい静かになることがあります。
特に都市に住んでいる人たちは、涼や自然を求めて地方へ大移動。日本のお盆同様、交通渋滞も恒例です。
フェッラゴーストは、イタリア人にとって単なる休日以上に「日常から一度離れる」精神的なリセットの役割も担っています。要するに日頃のストレスから解放され、自然や家族との時間を通じて新たなエネルギーを得る――そんなイタリア人のライフスタイルが垣間見える祝日です。
当日は、家族や友人たちと海や山に出かけて、のんびり過ごすのが定番です。昼はピクニックやバーベキュー、夜は各地で花火が打ち上がったり、とにかくこの日は「みんなで夏を楽しむ!」というわけです。
ただしこの時期、旅行者や留学生にとっては注意も必要です。開いてるお店が少なかったり、公共交通機関が混雑していたり、スケジュール通りにいかないことも。
でも、それも含めて”イタリアの夏”です。
計画通りにいかなくても焦らず、これもイタリア流だ!ということで、どっぷり浸かってみるのも悪くないかもしれません。
留学生も学校がお休みなるこの時期、イタリア式にのんびり休んでみましょう♪
それでは次のコラムまでアドマーニ!
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