【体験談特別版】現在イタリア料理修行でイタリアに2年滞在しているY・Tさん(30代男性)にインタビュー!

現在、イタリア料理修行でイタリアに2年滞在しているY・Tさん(30代男性)に働くお店の探し方や大変だったこと、これから行く方へのメッセージをいただきました!
ぜひ料理人としてこれから留学される方、参考にしてください。
留学した語学学校:
Accademia di Italiano
Q1. 現在の状況・お店をどうやって探したか教えてください。
現在2店舗目のレストランで働いています。
1店舗目はピエモンテ州にあるミシュラン一つ星レストランで1年9ヶ月程働きました。ここはレストランのホームページから直接応募しました。就職先を見つけるために、イタリア渡航前に行きたいお店のリストを作成し、それに沿って訪問しました。ただ、それだけでは不十分だったので、ミシュランガイドやガンベロロッソ、50BESTにOADなど、あらゆるレストランガイドを調べ直しました。
その後、レストランのHPを見て雰囲気を確認し、自分の考えと合っていると感じたお店に履歴書を送り、返信を頂いた店でProva(試験勤務)を行い、正式に働き始めました。
レストランの調べ方のコツとしては、シェフのプロフィールを確認する際は「日本」という言葉があるかどうかのチェックすると良いと思います。日本への言及があれば、比較的親日であるはずなので、日本人が採用される確率が上がると考えました。また、レストランのサイトに「Lavora con noi」という求人募集のページがあるかも確認しました。掲載がなければ積極採用ではないので、少し入店の難易度は上がると思いました。このように、自分なりに仮説を立てながら、就職活動を進めました。
また、Facebookの「イタリア、なんでも掲示板」やWebにある「イタリア掲示板」などにも求人情報が掲載されているので、確認すると良いと思います。シェフやオーナーの代わりに日本人スタッフが掲載してることもあるので、その場合就職にあたっての調整が多少容易なはずです。
続いて、現在の2店舗目に入店するために半年ほど時間がかかりました。次は絶対に三つ星で働きたいと思っていたので、友人経由でとあるレストランに履歴書を送り、面接をしました。比較的上手くいったはずでしたが、キッチンの空きが出ず、5ヶ月ほど待ちましたが入店には至りませんでした。
人気店は応募者が多いと分かっていたため、出来る限りコネクションは使いましたが、想像以上に難しかったです。
ただ、幸運だったのが、転職先から見つからず、どうしようかと困り果てていた際、1店舗のシェフが推薦状を用意してくださりました。
その書類を手に、現在働くレストランにメッセージを送り、面接をして、働くことが決まりました。
ここでは、食事はもちろん、研修を受けたこともあり、大好きなレストランの一つだったので、働くことが出来てとても嬉しいです。ここに辿り着くまでに、本当に多くの方が手助けしてくださったので、その分も引き続き精一杯頑張っていきたいです。
Q2. 出発前の日本での経験は?
26歳で料理人になりました。その後、調理師専門学校卒業後、1年間日本のレストランで働き、渡伊しました。賄いは頻繁に作っていましたが、営業中は盛り付けがメインで、サービスや皿洗いもしていたので、渡伊前の実務能力は高くなかったです。
それにも関わらず、渡航後はいきなりセコンド(メインディッシュ担当)に配属されたので、入店から半年~9ヶ月は本当に大変な目に遭いました。ただ、全てが壊滅的な中、賄いだけは最初から一定の評価を得ていて自分の存在価値を示すことが出来たので、なにか一つでもアピールポイントがあると良いと思います。
Q3. 働くのにイタリア語は必要だと思いますか?
必要です。渡航してから実際にお店で働くことが決まるまで1.5ヶ月かかりましたが、これは比較的早い方だと思います。仕事が見つかるまでは本当に働けるのかと不安でした。とあるお店での面接の際、「熱意は伝わるけどイタリア語に大きな問題がある。」と断られたこともあり、そこで本気で言葉を学ばなければと火がつきました。語学学校にはできるだけ通いつつ、予約の電話やレストランでの会話などの実践を通じて、語学力を磨きました。面接の際などは、事前に想定Q&Aを作り、履歴書と一緒に送付して、可能な限り情報の不足を補えるように努力しました。
今でも流暢という訳ではありませんが、2年近く経ち、必要最低限のコミュニケーションは漸く取れるようになりました。
Q4. なぜ星付きにこだわったのですか?イタリアなら素人からみるとtrattoriaの方がイタリアらしさを学べる気がするのですが・・。
僕もトラットリアで働きたいと思っていたので、イタリア到着後はそれをメインに食べ歩きを進め、実際にProvaにも数軒行きました。その中で、トラットリアも良いけど、やはり自分は高品質で洗練された料理が好きだと再確認したので、星付きレストランへの就職にシフトしました。ただ、イタリア料理の理解するにあたって、リストランテとトラットリアは車の両輪のような関係なので、今でも食べ歩きの際はそのエリアの両方を訪問するようにしています。加えて、1ヶ月のバカンス期間中に、トラットリアにStage(研修)に行くなど、両方を学ぶ機会は作ることが出来るはずです。状況に応じて、解決策を立てていくのが大切だと思います。
そして、現在は北イタリアのミシュラン三ツ星のレストランで働いています。日本人としては私が初めての雇用者のようで、1店舗目のシェフや周り人々のサポートがあったからこそ、このチャンスを掴むことが出来ました。厳しい環境である事は間違いないですが、生活の保証もきちんとして下さるレストランです。
仕事は辛くないですか・・・・?
いえ、楽しいです!イタリアにある50BESTにランクインするレストランを全て食べ歩き、1年半かけて漸く自分が目指していたレベルのお店、料理に出会えたので、その喜びが何よりも大きいです。ここでの高い水準の仕事を経験すれば、どんな環境でも対応できる自信がつきますし、多くのことを吸収し、僕の料理のベースを築き上げたいと思っています。
Q5. 今後の展望は?
長期的にイタリアに滞在する予定はないですが、あと3年程度は修行を続けたいと考えています。並行して、可能であればイタリアにいる間に、デンマークやスペインなど、他国の一流レストランで研修の機会を作りたいです。その後、日本の僕が1番好きなレストランで修行を終え、35歳に独立ができるようしたいです。
Q6. これから来る方にアドバイスはありますか?
まず、Wiseのようなオンライン送金サービスのアカウントを作ることをお勧めします。アドマーニさんからの案内はなかったので(笑)。(ごめんなさい!アドマーニより)
カードも利用できますし、日本にいる間に準備しておくと便利です。手数料も安いのでおすすめです。Revoltなどでも良いと思います。
また、滞在許可証の更新など行政手続きをする際は、3ヶ月前など少しでも早く着手することをお勧めします。イタリアではトラブルは日常茶飯事なので、余裕を持って対応することが大切です。
最後に、イタリアに限らず、海外での生活は、人生においてとても有意義な経験になると僕は信じています。上手く事が進まず落ち込んだりする事もあるはずですが、それ以上に日本では出来ない貴重な経験が待っていると思います。自分なりに目標と強い気持ちを持ってイタリアにいらしてください!
以上です。
まだまだたくさんお話を聞きたかったのですが・・・一旦こちらで終了しました。
Yさんからお話聞きたい方、やる気のある方はお繋ぎしますのでアドマーニまでお問い合わせください!(もちろん、アドマーニを通して留学される方にご紹介いたします♪)
ぜひ、参考にしてくださいね。
2025/04/30 イタリア料理留学, , Accademia di italiano, 30代